桃の節句

ハレとケと桃の節句

もうすぐ3月3日 雛祭りです🎎ひなまつりは五節句の1つである『桃の節句』

皆さん、「ハレとケ」という言葉を耳にした事はありますか?

「ハレ」とはお正月や、お盆などの1年を通して様々な行事がありますが、その特別な日の事を言います。ハレの日は普段とは違った食事を楽しんで祝います。「ケ」とは、普段の何気ない日常を指します。

「ハレ」の日の中の一つに桃の節句があります。

何気ない日常の中で「目に見える特別」「見えない特別」「小さな特別」「大きな特別」があります。

当たり前に過ぎる1年には多くの行事があり、その全てに共通している事は、

「感謝」です。

ハレの日の食を生活に取り入れ、伝統を意識する大切な1日にしてくださいね。

ひな祭りの由来

女児の成長を願う日。

桃の節句ともいわれるひな祭り、雛人形と一緒に桃の花が特徴的ですね。桃の花は旧暦の3月3日で(現在の約1ケ月先)に桃の花が咲く事や、桃は古くから魔除けの効果を持つとされている事からだそうです。

流し雛といってひな祭りの由来となった風習があります。形代と同じく身の汚れを水に流す。

古代中国では、上巳の邪気にみまわれやすく、忌みの日とされ、川で身をきわめて不浄を祓う習慣がありました。これが古代の日本に伝わり、紙で作った人形に汚れを託して川に流す風習が産まれました。今でも各地に残っているそうです。(紙でなく、木などで作られていた時代もあった)

中国の宮中行事や、古くから日本にあった流し雛の風習等様々な習わしが融合し、時代を経て変化してきた行事で、しきたりは地域による違いもあるので、たくさんの楽しみ方があるようです。

また、3月3日は労働を休んで、みんなで磯遊びや山遊びをして過ごした、古の日本の風習の名残が、ひな祭りの料理に蛤を使う理由だと言われています。

ひな祭りと食

ひなまつりには以下のような「食」で祝う習慣があります。

  • 雛あられ:乾かした米や豆を炒ったものでよく混ぜるほど縁起が良いとされています。
  • 白酒:みりんに蒸した米麹を混ぜ熟成させたもの。邪気を祓うと言われて、江戸時代から飲まれるようになった。
  • 蛤のお吸い物:貝殻がぴったりと合わさった二枚貝に縁起を願う気持ちが込められている
  • ひし餅:赤・白・緑の菱形の餅を重ねてお供えする。緑は草を表し、健康を意味している。ヨモギが使用されているようです。白は雪や、清浄、厄除け、赤は桃の花を表し、魔除けの意味が込められています。地域によっては5色や、7色もあるそうです。白い雪から、緑の芽がでて桃の花が咲くイメージで昔の人が考えたようです。
  • 草餅:粉をこねて火を通したヨモギをつきこんで蒸した餅で、小豆餡を包んだり添えたりして食べる。よもぎの香りが広がって春を実感させてくれます。また、よもぎは厄落としをする草として親しまれています。
  • ちらし寿司:長寿祈願のエビや、見通しの良い人生を願うレンコン、健康勤勉を願う豆等縁起の良い山の幸、海の幸を散らします。

ひな人形について

ひな人形は様々な災厄を人形に身代わりになってもらい健やかな成長と幸せを祈る為に飾るもので、ひな祭りの1週間前までには飾るとされています。前日にあわてて飾る事は、縁起が悪いとされているので注意が必要です。

昔は紙で作られていた雛人形ですが、江戸の時代に現代の雛人形になりました。

雛人形の正式なものは七段飾りですが、ひな人形が大名や貴族等の上流階級のみならず庶民に広まると、略式である、三段飾りや五段飾りが主流となってきました。

雛人形の飾る時期、片付ける時期

飾る時期は、早い場合は立春(2月4日ごろ)、遅い場合はひな祭り1週間前頃が一般的です。

片付ける時期は、諸説あるようです。ひな祭りが終わってすぐにしまう事が良いと言われたりもします。遅くてもひな祭りの2週間後までには片付けましょう。

天気もとても大切で、晴れて乾燥した日を意識しましょう。湿気の多い日は、カビの原因ともなります。

ひな人形は子供の身代わりとして色々な意味をもちます。

おわりに

今年はずっと眠っていたひな人形をだして飾ってみましたが、カビも生える事無くきれいな状態であった事に、職人のすばらしさを感じました。子供のころは当たり前に毎年飾ってもらっていた事が、今親となり当たり前でない事、人形や装飾品の細かさやすばらしさ等様々な事を改めて感じました。

そして、何気なく食べていたちらしずしや菱餅にもちゃんと意味があり、その一つ一つが先祖代々伝え食べられてきたんだなあと感慨深くなりました。

皆さんも、何気なく過ぎる日々の中で「特別な日」を大切にし、子供たちに伝えていけるように意識してみてくださいね。

参考文献

  • 季節の行事と日本のしきたり事典 著者 新谷尚記
  • にほんのお福分け歳時記より 著者 広田千悦子
  • 歳時記おしながきより 著者 平野恵理子 
  • 日本のしきたりいろは図鑑より  

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