ひなまつりと地域による違い
行事食って実はお助けメニュー!?
今年のひな祭りも過ぎましたが、ひな人形を出した家庭は片付けられましたか?
さて、今年のひなまつり鹿児島メンバーが行ったひな祭りの日のごはんはこちら↓
とても豪華に見え大変そう!私には無理💦と思う方はいませんか?
実は行事食って、ある程度メニューが決まっていますよね!
つまり献立に悩む必要がない!
日々の献立、何しよう?マンネリ化してるなあ…などの方にはもってこいです。誰にでも迷うことなく準備できちゃいます。
ひな祭りなら、「ちらしずし」あとは何か好きなもの添えるだけでもOK!
こどもと一緒に盛り付ければ、立派な食育!楽しみながらごはんも作れ、子供もママも大喜び❣
行事食と身構えずに、気軽に行事食や季節を感じてほしいなと思います♪
愛知県でのひな祭りと食
さて、先日愛知県在住の管理栄養士の方にお話しを伺うと、なんと「おしもん」と「いがまんじゅう」という、桃の節句を彩る華やな郷土菓子があるとのこと!
是非詳しく知りたいと調べて教えていただきました!
おしもん
おしもんとは、米粉を熱湯で練って型にはめ、取り出したものに色粉をつけて彩ったお餅です。
愛知県の広い地域で食べられており、呼び方は名古屋地域では「おしもん」、周辺地域では「おこしもん」と呼ばれることが多いそうです。
「おしもん」の由来については諸説あり、型に押してつくる押し物(おしもの)から派生して呼ばれるようになったといわれたという説や、型から起こして外すことから「おこしもん」とも呼ばれたという説もあります。
おしもんを作る木型には桜や桃、梅、菊などの「花の形」をしたものやタイやおしどり、蝶々などの「生き物」、のしや宝船、巾着袋、福助などといった「縁起物」のモチーフなどがあり、どれもとても可愛らしい形をしています。
おしもん作りを学校行事や地域の行事として取り入れている自治体もあり、県民に親しまれているのがわかりますね。
どのモチーフも可愛らしく、カラフルな仕上がりなので、小さい子どもたちでも楽しく学びながら作ることができそうです♪
愛知県以外にも新潟県の「おこし型」や島根県の「花もち」など、おしもんに似た桃の節句のお菓子もあるようです。離れた地域でも似た郷土菓子があるなんて興味深いですね!
いがまんじゅう
「いがまんじゅう」は、愛知県のなかでも西三河地区で食べられるお菓子で、あんこを米粉で包み、表面に着色したもち米をつけた郷土菓子です。
表面につけるもち米の色はピンク:桃の花、黄色:菜の花、緑色:新芽を意味するほかに、ピンク(赤)は魔除、黄色は豊作祈願、緑色は生命力を意味しています。
名前の由来は
- 表面につけるもち米が栗の“いが”に似ているというもの
- 家康の“伊賀越え”からきたというもの
- まんじゅうを蒸す時の“香り(飯の香:いいのか)”からきているというもの
など、諸説あります。愛知県以外にも京都府や九州地方にも「いがまんじゅう」というお菓子がありますが、雛祭りの行事食として食べるのは西三河地域における独特の風習のようです。
さいごに
いかがでしたか?
ひなまつりに愛知県で食べられる、いがまんじゅうにおしもん、私は初耳でした!
地域の行事食、とても興味深いです。まだまだ知らない食の世界、後世に伝えて行きたい日本の行事食が全国にありそうですね。
みなさんの地域で、他と違った行事食がある場合は是非教えてください😊
参考資料
- なごや飲食夜話 安田文吉 中日新聞社
- 新修名古屋市史 資料編 民俗
- 愛知県史 別編【5】民俗2
- 農林水産省ホームページ